2007年09月25日

マネジメントスタイル

 ある社長から、こんな話を聞かされました。「自分は仕事柄、H社(その業界では全国的に知られた会社です)の営業部隊のやり方を見聞きする機会がある。ある営業所では、3人の部長がいるのだが、そのうちの1人は、業績が上がらない営業マンがいると、その部下と一緒に得意先を回ったり新規開拓しながらとにかく何でもかき集めてきて売上をつくるスタイルでやっている。
 ところが他の2人は、とにかく日々部下の営業マンに檄を飛ばし、逐一売上状況の報告をさせる。自分たちは1歩も外に出ず、本社から電話が入るやすかさず現状を即答し、それなりに出世してきたらしい。
 ひと月が終わり、実績が集計されて最低の売上だった営業マンは、何もせず外を見たまま数時間立たされるという。それが嫌で、営業マンはとにかく死に物狂いで売上を上げに駈けずり回っている」とのこと。

 ここには二通りのマネジメントスタイル(管理の仕方)が示されています。「経営管理論」などの教科書をみると、管理者のリーダーシップスタイルとして“PM理論”というのが出てきたりします。また、組織改革にあたり、管理者の意識・行動変革のために“マネジリアル・グリッド”などが紹介されていたりもします。
 しかし、私はこの社長の話を聞いて、そういった一管理者のマネジメントスタイルの問題というよりは、H社の理念や戦略といった部分に危機感を感じました。その社長のお話を聞いた限りでの印象なので、断定はできませんが、このままでは社長が話されたH社の将来は決して明るくはないと思います。
 「営業所」の話ですから、当然、売上は重要な要素です。しかし3人(正確には1人と2人)の部長のマネジメントスタイルは異なるものの、「とにかく売上を上げなければ…」という部分は共通しているようです。

 もしも本当に、会社の方針がこれしかなかったとすれば、H社の社員はかわいそうな気がします。会社は、もっと戦略的に「将来、こういう状況を目指すので、新たにこういう商品を取り扱おう」とか、「こういう市場を開拓するためにこういう情報を集めて報告せよ」その結果を受けて「○○社と提携し、こういう展開に切り替えてゆくぞ」といった指示を出す必要があります。
 現場の部長はそれを更に噛み砕いて営業マンに伝え、足元の売上を固めながらも、将来の顧客作りを進めなければなりません。
 そうした方向付けがなされた上で、さらに各部長のマネジメントスタイルが効果を発揮するのであればよいのですが、どうもH社の場合、そんな印象は感じられませんでした。 
 その話をしてくれた社長曰く、「自分は、あんな会社にはしたくないと思う。社員に夢が感じられないのではないかと思う」とのこと。その話を聞いて、心強く思いながら帰ってきたのでした。


posted by のほほん at 23:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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