2007年08月30日

産業人の「信頼」低下

 社会的な格差の拡大やワーキング・プアといった話題がとりあげられることが多くなりました。
 そんな中、財団法人 社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所が先日発表した2007年版『産業人メンタルヘルス白書』では、“産業人の「信頼」は、年々低下している”と指摘しています。
 同白書の第2部 調査研究報告において、JMI健康調査票により選ばれた12信頼項目の応答率経年変化は、全ての項目で産業人の信頼は低下していることを示したと述べております。
http://activity.jpc-sed.or.jp/detail/mhr/activity000830/attached.pdf

 メンタル・ヘルス研究所では、一連の調査のなかで、昨年は上場企業を対象に、また今年は全国の自治体を対象に、そこで働く人の「心の病」の状況を調査しました。
 その結果、最近(昨年時点での)3年間における「心の病」は、6割以上(61.5%)の企業が「増加傾向」にあり、一ヶ月以上の休業者は74.8%の企業で存在している。年齢別にみると、「心の病」は30代に集中する傾向がより鮮明になっているとのことです。
 こうした状況の背景には、7割近い(67.0%)企業において、個人で仕事をする機会が増えているおり、約6割(60.1%)の企業で職場のコミュニケーションの機会が減り、5割近く(49.0%)の企業で、職場の助け合いが少なくなっていることが挙げられると指摘しております。
http://www.js-mental.org/images/03/20060728.pdf

 一方、自治体においても、有効回答されたうち約半数(47.7%)で、最近3年間における「心の病」は「増加傾向」にあるとのこと。職員数が1,000名を超える規模の自治体では、むしろ企業を上回る割合を示しているようです。
 一ヶ月以上の休業者がいる自治体は53.4%で、規模が大きいほどその割合は高くなっています。また、年齢別にみると、30代が最も多く(34.4%)、次いで40代でも30.8%に「心の病」が存在するとのことでした。
 背景としては、企業と同様、約5割(52.4%)の自治体で職場のコミュニケーションの機会が減り、職場の助け合いが少なくなっている(48.8%)ほか、住民の行政を見る目が厳しくなっていると感じていることも指摘されていました。
http://www.js-mental.org/images/03/20070731.pdf

 以上を通じて、「信頼はバブルのような時代の変化の影響を受けながらも、世代差を維持しながら変化している。世代が若くなるにつれ信頼は低下し、高信頼の世代が抜け、低信頼の世代が残ることで、産業界の平均的な信頼は低下しているといえる」とまとめられています。
 個人的意見を加えさせていただくとすれば、企業・自治体を問わず、職場のコミュニケーションの機会の減少や職場の助け合いが少なくなっている要因として、「非正規社員」の増加も指摘できると思います。

※JMI健康調査とは
JMI(Japan Mental Health Inventory)健康調査は、産業界と学識経験者の献身的な努力により、わが国でいち早くつくられた「働く人のメンタルヘルス向上のための心の定期健康診断システム」のこと


posted by のほほん at 23:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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