2007年08月24日

「答え」をつくる

 感動的なお話を聞きました。その会社は3年前、あることがきっかけで倒産の危機に陥りました。それ以来、何度かその経営者(2代目)にお会いする機会があり、今日もまたお話を聞いてきました。“倒産の危機からV字回復しつつある要因は何か”を知りたかったからです。

 その会社は、創業40年ほどで今は3代目の方が社長となっております。創業者はカリスマ性もあり、かなりの業績を残しました。その創業者の“メガネ”に叶った2代目が引き継ぎ、さらに拡大してきました。  ところが、創業者は自ら作り上げた財源を財テクにも振り向け、そこでもかなりの成果をあげたようですが、バブルが弾けました。2代目が引き継いで少し経った頃のようです。

 2代目は対応に追われました。途中から3代目を抜擢し、日常業務は3代目に任せ、2代目は“負の遺産”処理に奔走したようです。しかし、ついに立ち行かない事態となりました。最終的にしたことは、“再生支援協議会”の門を叩くことでした。それが2年前の話です。
 それからの1年間と言うもの、文字通り“地獄を味わった”と言います。しかし、従業員とその家族、そして関連会社の従業員らの手前、2代目自身が“音を上げる”ことは許されず、とにかくありとあらゆる関係先に頭を下げまくり、なんとか再建計画に同意をとりつけることができたのです。

 それからというもの、関連企業ともども、全社員が一丸となって再建に取り組む覚悟を固めました。それから1年、本日に至るまで奇跡としか思えないようなV字回復を見せているのです。
 2代目は、ある取引先の経営者から言われたそうです。「あんた、わざと危機を演出し、それを利用して膿を出し、V字回復を計ったな?」と。それは全国規模で事業をされている大手企業の経営陣からとのことです。「ウチもそうやったのだ…」とも言ったそうです(N自動車とは違います。念のため)。
 
 もちろん、その2代目は、そんな“芸当”ができる人ではありません。2代目は言いました。「とにかく、皆、本当に真剣に、必死にやってくれている。」「関連会社の幹部連中を集め、グループ会議をやっているが、毎回、殴り合いになるのではないかと心配するほどホンネをぶつけ合っている。」「いろいろ議論するだけではなく、実際に“答えをつくる(結果を出す)”ことが出来ている」と言うのです。

 このお話を伺って、感動するとともに、V字回復の要因がわかった気がしました。結局その企業グループには「人材が育っていた」ということだと思います。
 いくら経営者がハッパをかけ、一時は全社員が本気になって死に物狂いで努力したとしても、いずれは勢いが衰えたり、いつまでたっても結果がでなければモラルも低下するものです。
 この企業グループの場合、「とにかく結果を出そう!」という執念があります。そして、「なんとしても結果が出るまでやりぬくのだ!」というモラルを持続できる社風や人材といったベースがあったということです。

 似たような事態に陥った会社のケースにお目にかかることはあるのですが、ほとんどはこうした人材が育っていなかったり、風土が培われていないために、いくら資金だけ繋げられても、結局は破綻してしまうのが多いのです。


posted by のほほん at 23:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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