2007年07月30日

驚きの急転直下

 窓口では実に様々な相談があり、たいていのことには驚かなくなりました。しかし、今日の話は、正に“寝耳に水”のような話でした。
 この方は6月11日に会社を設立し、わずかひと月ほどで会社をたたむことになりました。実は、この方は、私が5月21日のブログに書いた人でした。開業前に相談に乗っていた際には、“何でも自己責任でどんどんやってゆく前向きな人”という印象が強くありました。
 そして、3人の人から「開業するときは是非一緒に働かせてほしい」「いつ会社作るの?」と言われており、「その人たちのためにも、早く会社を作って事業を始めたい」と言っていたものです。
 その人が、今日窓口に来て言うには、「3人から、“一緒にやって行けない”と言われ、やめざるを得なくなった」というのです。
 何度か説得を試みたものの、3人の翻意ならず、自分1人では続ける気力もなくなり、今月中旬は事業の“撤退処理”に追われたとのこと。
 そしてその後は、あまりのショックに何もする気が起きず、ここ十日間ほどは自宅から一歩も出ず、食事も喉が通らない日々を送ったそうです。そしてやっと今日、なんとか気力を振り絞って報告に来られたというのでした。

 先ほども書いたように、何事もご自分でやってしまう傾向があり、全て処理を終えてから、窓口に来られたわけです。その途中で相談に来られれば、もう少し違ったかたちになっていたのかも知れませんが、今となってはどうすることもできません。
 「それでも何かしなければ…とつい考えてしまい焦るのだが、何も手がつけられない」と悩みを訴えられました。子どもたちからも「旅行にでも行ってきたら…」と言われるのだが、そんな気も起こらないとのことでした。
 「とにかく、しばらく静養すること。しかし、じっとしていると考え込んでしまうので、できれば身体を動かすこと」と、私はアドバイスしました。そして、あまりに早い撤退であったので、「不幸中の幸い」むしろ「ラッキーだった」と考えたほうが良い、とも伝えました。
 3人を雇ってからひと月も経っておらず、給料も払っておりません。営業活動は始めたものの、まだ受注はなく、取引先に廃業の挨拶に回る必要もなかった。赤字が嵩み銀行借入をしてからの廃業なら、借金だけが残るわけですが、それもなかったわけです。多少出費はあったものの、“悪い夢を見てしまった”と気持ちを切り替えられる状況と言えるからです。

 それにしても、正に“急転直下”の出来事と言えます。ショックが色濃く残っていましたので、原因を探る質問は控えましたが、ご本人の事業にかける想いが人一倍強く、無謀とも言えるほどやろうとしたために、一旦は従業員となった3人も「ついて行けない」と考えたのかもしれません。
 もしかしたら、5月21日に書いた“了見の広い社長”は、そんな彼女を見抜いており、“体よく申し出を断った”というのが真相だったのかとも思えます。私の見抜く眼の拙さを反省するとともに、窓口に来られた本人を信頼する前提に立っての相談であるという“限界”を感じた出来事でもありました。


posted by のほほん at 23:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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