2008年11月21日

私、借りられますか?

 先日の電話相談でのお話です。ある介護事業者の役員の方でした。社長ではありません。
 社長と自分ともう1人の仲間とで、今年の3月に訪問介護事業を立ち上げたとのこと。その際に、数百万円の借入をしてスタートしたようです。
 ところが、思うように利用者(顧客)を確保できず、赤字の月が続きました。早くも7月には資金が底をつき、なんとか別の金融機関から借りて持ちこたえました。しかしながら、依然として業績は思わしくなく、今月また借りないとやってゆけない状況になったわけです。

 開業のときも、7月の借入のときも、あるコンサルタントのような人に相談して借入をしたとのこと。私は「助成金は利用されましたか?」と聞いてみました。すると「助成金は利用したかったけれど、出来なかったのです」との返事。介護事業を始める際には、比較的よく利用される助成金があるのを知っていましたので、不思議に思いさらに尋ねると、「従業員がいないから助成の対象にならないと言われました」というのです。

 つまり、全員、役員になっていたわけです。介護事業をする場合は、ほぼ100%、介護保険の指定事業者となるでしょう。したがって、法人での事業運営が求められます。おそらく法人設立にあたっては、いろいろと考えて3人とも役員になったものと思われます。その際にもコンサルタントなどに相談されたのかどうかはわかりませんが、私からみるととても残念なスタートの仕方をされたと思います。
 事業計画も立てられたようでしたが、あまりにも楽観的な見通しの計画だったのではないかと推測されます。

 「電話だけではわからないこともあるので、試算表や借入明細および預金通帳などを持参して窓口にきてください」と勧めました。
 最初加入していた社会保険も、各自国保に切り替えたとのこと。場合によっては、傷口が深くなりすぎないうちに事業を辞めたほうが良いかもしれないのです。利用者さんには申し訳ない話ですが、訪問介護は施設に入所してサービスを受けているわけではないので、ほかの介護事業にくらべればまだ他の事業者に受け皿となってもらいやすいのではないかと思われます。

 介護事業をされている方全般に感じられることは、介護サービスへの理想は高いのですが、「経営」感覚がかなり欠けているケースが多いということ。
 介護技術の研鑽やサービスの質の向上は当然ですが、経営の勉強もある程度したうえで開業して欲しいものです。結果的に経営者自身も困りますが、それ以上に困るのはサービスを受けている利用者とそのご家族なのです。


posted by のほほん at 22:43| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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