もともと私はあまり電話を使うほうではなかったため、月々の電話料金はそれほど負担に感じていませんでした。ですからこれまで、マイラインその他の割安になるサービスは一切利用していません。多分珍しい存在かもしれません。何のことはない、各社入り乱れての割引サービスが複雑で、一度契約すると元に戻したくとも切り替えが難しいとか、あまりに条件がわかりにくいので、ついて行けなかったというのが本音でした。
それにしても、昨夜の電話での売り込みはちょっと強引な印象が強く、不愉快でした。きっぱりお断りしたものの、気持ちが治まりません。
そこで116番に電話をかけ、尋ねてみました。「おなじNTTグループのはずだけど、どうなっているのか?」と。そちらに文句を言っても仕方ないのは分かっていましたので、それなりの話し方をしたつもりですが、対応されたオペレーターはクレームの一種と感じたかもしれません。それはともかく、その応対は見事なものでした。
当方の質問に的確に、しかも懇切丁寧に応えてくれました。そのせいか、余計なことまでしゃべってしまったのです。「いずれひかり電話にしようと思う」と。そのときは、116番でひかり電話の申し込み受付をしているとは気づいていませんでした。
IP電話が使われ始めた当時、私も検討したことがありました。しかし、IP電話にしたという知人との通話では、音声が途切れ気味だったり、必ずしも音質がよくありませんでした。同じIP電話サービスの加入者同士では通話が無料となるものの、まだそれほど普及もしていません。
さらに、110番や119番にはつながらず、電話番号も変わるとのこと。それを聞いて、様子をみることにしたのでした。そうこうしているうちに「ひかり電話」というのを知りました。同じIP技術を使用しているのですが、NTT東日本などが提供しているサービス名がそうなっているとのこと。
ただ、こちらのほうは、従来の電話番号がそのまま使え、110番通報も可能とのこと。それを知ったため、いずれはひかり電話にしようと考えていたのでした。ただ、冒頭で書いたように、通話料を下げる目的で切り替える必要性は薄かったため、延び延びになっていたのです。
それが今回の某代理店の売り込み電話がきっかけで、116番へ電話し、「今、ひかり電話のキャンペーンをしています」の一声で、切り替えることになりました。
どうせなら、私のクレームめいた話に一生懸命、しかも気持ちよく対応してくれたそのオペレーターに申し込みたかった。彼女は、キャンペーンをしていることは案内したけれども「是非この機会に契約してください」とは言いませんでした。人間の心理とは不思議なもので、こうなると一生懸命対応してくれたことに対して何らかのお礼をしたい気持ちが働き、その結果、“彼女の受付のもとで契約をしたい”となるものなのですね。
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