正直、そのスピードに驚きました。考えてみれば車輪がついているわけですから、あの程度のスピードが出ても不思議ではないのですが、 「車いす」と聞くと、つい介助者がついて押して歩いたりしている姿をイメージしてしまいます。ある種の固定観念ということになりますね。
ところで、このマラソンで使われている車いすは「競技用」で、病院や高齢者福祉施設などで見かけるものとはかなり違っております。
あとでわかりましたが、今回の“車いすフルマラソン”での優勝タイムは1時間30分程度ということで、普通にオリンピックで走っている記録よりはかなり速いです。
車輪がついているからと言えばそれまでですが、90分ほども連続して両腕で車輪を回し続ける(しかもかなりのスピードで)わけですから、相当な疲労のはずです。
しかしこれとは逆に、オリンピックのマラソン選手が、車輪に頼らず2本の足で、2時間15分前後で42.195kmを走りぬけるスピードの凄さにも気づかされた次第です。
“百聞は一見に如かず”と言いますが、パラリンピックなどをテレビニュースで見る機会があっても、やはり実際の現場で見るのとは違うということを痛感しました。
インターネットの普及にともない、動画配信なども進んでおりますが、現場を確認することの重要性がますます高まるであろうことは間違いないと思われます。