2007年06月08日

美しい国

 平均すると、私は月に2回ほど出張のためJR北海道を利用します。特急列車には「ご自由にお持ち帰りください」と書かれた“車内誌”があり、毎号、愛読するようになった記事があります。
 札幌在住の作家、小檜山 博(こひやま はく)氏が書かれている読切小説「新・人生劇場」です。見開き2ページの短編小説ですが、毎回、胸がじ〜んとさせられます。

 最新の6月号では、著者の近所の大工さん宅に2年間の期限付きで弟子入りしたモロッコ人の青年が主人公となっていました。その青年は、小説の中で次のように語ります。「モロッコは貧しい国です。日本はあこがれの国でした。しかし、きてみてがっかりしました。道端に投げ捨てられている空き缶やビニール袋、ゴミの山。1年に3万人もいる自殺者。日本の乗り物では、若い人が座ってお年寄りが立っているなど、衝撃でした」と。
 そして彼は、大工の仕事が休みの日曜日と、雨で仕事のない日に、近所のゴミを拾って歩きます。拾ってきたゴミを大工さんの家の前におき、そばに訴えを書いたベニヤ板を立て、次のように書きました。
「このゴミはみなさんが道路わきへ捨てたものです。日本は美しい国のはずです。だとすると汚れているのはみなさんの心ということになります。どうかやめてください。私は日本人を信じています」。

 これは、著者である小檜山氏が、モロッコ人の青年の名を借りて想いを綴ったものなのか、それともほとんどそのままの実話を小説に仕立てたものなのかは、確認しておりません。
 しかしそれはどちらでも良いことであって、要は、国民一人一人が「そうなろう」と考え、少しずつでも努力をすることが大事なのだと思います。
 安倍総理が所信表明演説で「美しい国創り内閣」を掲げたよりも、この一遍の小説が読者に訴えかけたほうが“力がある”と感じるのは、私だけでしょうか。


posted by のほほん at 23:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。